フリンジ・キャパシタンスの計算

線路の開放終端部は

  1. キャパシタンス(Cf) - 電界が外部にはみ出してそこに静電エネルギを蓄積するため
  2. コンダクタンス(Gf) - 開放部分から外部への電磁波放射があるため
の並列接続による等価回路で表現できますが、これらを総称して、 フリンジ・キャパシタンス(fringe capacitance)と呼んでいます。

Cf の大きさは数 GHz 以下でほぼ一定で、数 GHz を超えると増加し、 Gf のほうは周波数とともに増加することが知られています。

このプログラムは、導体径、導体間隔が周波数が数 GHz 以下で、 導体径、導体間隔が電磁波の波長に比べて十分短いという条件でしか使えません。

1. 同軸ケーブル

内部導体半径 (a mm)
外部導体半径 (b mm)
比誘電率 (真空を 1.0 とする)
周波数 (Hz)
計算

2. ツインリード(pair)

導体半径 (d mm)
導体間隔 (s mm)
絶縁体の比誘電率 (真空を 1.0 とする)
周波数 (Hz)
計算

必要な構造のフォームでパラメータを入力し「計算」をクリックします。


同軸の場合は解析的な計算が可能ですが、ツインリードについては無理で、 この結果は、Green,H.E と J.D.Cashman による electrolytic tank を使ったアナログ変換により求められた 実験式(注1)に基づいています。

いずれの場合も、キャパシタンスとコンダクタンスはケーブルの幾何学的形状が 相似なら等しいわけではなく、サイズとともに大きくなることに注意してください。

注1

  Green,H.E,and J.D.Cashman,-"End Effect in Open_Circuited Two-Wire Transmission Lines",
	IEEE Transactions on Microwave Theory and Techniques,
	Vol. MTT-34,January 1986,pp.180-182

2001-04-01 平林 浩一 ([email protected])