「デシベル」の定義は下記のとおりです。
A = 10*log10(P2/P1) (dB) ここに、P1 = 測定対象の電力 P2 = 比較の基準となる電力
デシベルから電力への換算は次のようになります。
P2/P1 = 10^(A/10)
電力に比べると電圧のほうが測定が容易ですから、電圧比を使う下記の表現も便利 です。
A = 20*log10(V2/V1) (Z2 == Z1)デシベルから電圧比への変換は次のようになります。
V2/V1 = 10^(A/20)デシベルは電力比として定義されていますから、電圧比からデシベルを求める場合 は、電圧を測定する回路のインピーダンスが同じでなければならないことに注意し てください。
ただ、オーディオ・システムのように出力インピーダンスが 0、入力インピーダン スが無限大と見倣せるような世界では、回路のインピーダンスを無視した電圧比を 使う習慣があって、この場合は得られた dB 値を電力計算に使うことはできません。
0 dB の標準: オーディオ業界: 600 Ohm 負荷で 1 mW を 0 dB とします (この場合はdBmと書くのが普通です) テレビジョン業界: 75 Ohm 負荷で 1 mV を 0 dB とします 無線・高周波: 50 Ohm 負荷で 1 mW を 0 dB とします (電界強度では 1 uV/m を 0 dB とします)
電卓やコンピュータの発展により、常用対数表を使う必要がなくなった今でも、現 場ではdBを使うことが多いのですが、理論(学問)では理論計算に便利な 電圧比の自然対数を使ったNeperを使います。NeperとdBの 換算は次のようになります。
Decibel = 20*log10(exp(Neper)) = (about) 8.686*Neper Neper = D/(20*log10(exp(1)) = (about) 0.1151*Decibel