ケーブルの品名、座標軸、位相特性表示の有り無しを選択し、必要なパラメタを入 力してから「計算」釦を押してください。送信器の出力インピーダンスと受信器の 入力インピーダンスを 0 にすると、自動的にケーブルの特性インピーダンスに合う ように設定します。
モデルの等価回路は次のとおりで、与えられた条件にたいする挿入損失 (insertion loss) を求めるようになっています。
^ +- Rs -+-o---------------------o-+---+ ^ | | | | | | e G Cs cable Cr Rr Vr | | | | | | - +------+-o---------------------o-+---+ - G = 発信器 (2Vpp), Rs = 発信器の出力抵抗 (Ohm), Cs = 発信器の出力容量 (pF) Rr = 受信器の出力抵抗 (Ohm), Cr = 受信器の入力容量 (pF) cable = ケーブル (m)
周波数による減衰の大きさと位相の変化を表す「周波数特性」は全ての基本ですが、 ケーブル伝送の場合は、ケーブルの特性以外に、送受端に接続される回路のインピ ーダンスにより大きく変化します。
このプログラムは、ケーブルの種類と長さ、送受端に接続される回路のインピーダ ンスに対する、伝送特性の変化を、「ネットワーク・アナライザ」のように表示し ますので、面倒な実験をしてみなくても、広範な条件に対する結果を予測すること ができます。例えば、
1) 短いケーブルに於ける、インピーダンス・ミスマッチによる反射の効果 2) 長いケーブルに於ける、他の部品にみられないケーブル固有の歪等を数値実験することで、ケーブル伝送の問題を体感したり、実際にケーブルを使う ときとか、新しいケーブルの設計を依頼するときの、参考になると思います。
なお、周波数特性が役にたつのは、比較的狭帯域の伝送や、位相歪みが問題になら ないような状況で、パルス波形のような、広いスペクトルを持ち、しかも、波形の 形そのものが重要な場合は、方形波応答やアイ・ダイアグラム (eye-diagram) と いった、別の解析方法が必要です。
注 - 同軸ケーブルの「RG」は Radio Grade として設計された名残です。